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スキルス胃がんの原因遺伝子特定　東京医科歯科、東大共同研究チーム

　悪性度が高く有効な治療薬もない「スキルス胃がん」は特定の遺伝子変異が一因で起きることを、東京医科歯科大と東京大の共同研究チームが突き止めた。変異遺伝子の働きを抑えることで治療薬の開発につながると期待される。

　スキルス胃がんは、日本で年間約５万人が死亡する胃がんの中で最も悪性度が高い。胃の粘膜の下を広がっていくことが多く、早期発見が困難な上、進行が極めて速く、転移しやすい。

　チームはスキルス胃がん８７症例のがん細胞を遺伝子解析し、２２症例で細胞の運動や増殖を制御する遺伝子の変異を見つけた。変異遺伝子はスキルス胃がんの発生原因として働いており、この機能を阻害すると、がん細胞の増殖が大幅に低下することも確認した。